『これからの芸術療法を考える会』でドラムサークル体験セミナーを行いました
- VMCグローバルジャパン
- 3 日前
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福岡市の九州大学医学部百年講堂にて『これからの芸術療法を考える会』が2日間開催されました。この会は、今年度創設された『日本臨床芸術療法協会』主催で、表現療法、アートセラピー、ダンスセラピー、音楽療法、心理療法、書道療法、ドラムサークル講師が一堂に会し全国の様々な専門分野の方々が多数参加され、熱量の高い会となりました。
当日まで、参加申し込み人数が確定できなかった為、開催数日前までトムトムさんと楽器の数の調整や打ち合わせを重ね当日に挑みました。
1日目は、主にワークショップがメインで、2会場を使用し同時進行で様々なワークショップが開催され、その最後の枠がドラムサークルで、ほぼ全ての参加者の方々が参加することが予想されました。とはいえ、休憩時間も設けられておらず、提示された時間の枠内で準備から片付けまでこなさなくてはいけないという状況でしたので、事前に予想した人数分の椅子を4つのグループごとに準備しておき、開始時間と共に設置、楽器配置して、何と15分後には100名のドラムサークルが問題なくスタートする事ができました。
約1時間20分のドラムサークルは、初めて参加する方が多かったにも関わらず、エネルギーに満ちていました。終盤に、みほさんが刻むハートビートのリズムの中、数本のトーンチャイムをスタッフが鳴らし始めると、誰ともなく瞳を閉じ音色に聴き入り、静寂な空気の中、トムトムさんが奏でるエナジーチャイムが会場全体を包んでいました。
その後、“ご自分のタイミングで終わらせてください”と言うトムトムさんの言葉で、リズムが盛り上がり、そして終演に向かいサークルの音が全て止まった瞬間に、サークルの外から“カタカタカタ” “・・・” “カタカタカタカタカタ” “・・・” “カタカタ・・”
と止まりそうで止まらないリズムが聞こえてきました。
一同揃って、その音が鳴り止むのを静かに待ちました。
そして、その音は“カタカタ・・カタ・・・・タ・・・カ・・タ・・・・・”と、自らの意思で止まり、ドラムサークルが終了しました。
後で知ったのは、この“カタカタ犯”は、私も20年から面識のあったクライエントでした。クライエントがこの会場にやっとこさ辿り着き、輪に入れずとも楽器を受け取り、鳴らし、
そして自分の意思で音を止めたことを知り、溢れる涙を止めることが出来ませんでした。
主治医からも、彼女の音が止まるまで待ってくれたトムトムさんに感謝の意を伝えたことは言うまでもありません。
様々な治療者と、クライエントの100名のドラムサークルで、しかも大人ばかりと言うのは、とても貴重な体験となりました。
今回、はるばる遠方よりお手伝いに参加してくれためぐみっち、由樹ちゃん、聖子さん
そして、大雨で急遽来れなくなったのんのんとヒデさん、何よりこの無茶振りな状況にも関わらず、快諾して講師を引き受けてくださったトムトムさんに感謝の意を表します。
記:松本真寿美(地域サポーター)
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