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「音大生のためのドラムサークル」

更新日:6月29日

2025年4月18日東京音楽大学 ミュージックコミュニケーション講座、この授業の時間を利用して、アーサー・ハル氏、ジム・ボノウ氏、横田友子氏をお招きして、特別講座を開催していただきました。

 

このミュージック・コミュニケーション講座は、将来、演奏・教育・地域社会等どんな分野においても活かせる能力が身に付く実践的な講座で、音大生が社会で活躍するために必要なコミュニケーション力、社会性、リーダーシップ、柔軟な発想力を磨くための講座とのこと。今回は新年度始まって2回目の講座でこのドラムサークルを開催することとなりました。音楽大学に入学をする多くの学生たちは、自分の音楽スキルをさらに高めることや、自身の音楽性を高めていくことを主目的として勉学に励んでいると思います。音楽というものが社会とどのように繋がっていくのか、音楽の社会に提供できる影響・価値とはなど、学生自身が私ごととし捉えることは少ないのではないかと感じていました。このような講座が存在し、自分のための音楽から、社会へと目が向けられるような講座は今の時代ならではこそ必要なのではないかと思います。後輩たちに、自分にとっての音楽と社会に向かう音楽を意識するためのアイデアにしてほしいとの願いから、本講座内で本物のドラムサークルの実施を計画いたしました。

 

授業時間内であること、前後の授業が学生たちにはあることなど制約が多い中での実施でした。よって今回は、セッティングから学生に参加してもらい、机の片付け、椅子の設置、楽器の配置などをアーサーの指示のもと活動がスタートしました。タイコの中低高の音程のバランス、ウッド・シェーカー・ベルの配置も音色や音の響きなどを考慮しながら配置していく様子を一緒に体験することができたと思います。学生たちには馴染みのない光景ではあったと思いますが、準備に時間をかけて丁寧に実施するということを感じ取ることができたのではないかと思います。

 

音楽アンサンブルをファシリテーターの導きで、作り上げていく…多くの学生が初めての体験であったと思います。冒頭楽器に向かう姿を見ていると、とうしたらよいのか?といった戸惑いの表情の学生やすでに笑顔で楽器に集中して自分のリズムを作り上げようとしている学生など、それぞれがこの場での自分のあり方について取り組んでいる様子が伺えました。アーサーの全体を和やかに包み込むようなファシリテーションと、生徒の戸惑いに気付いた際に直接的に介入していく様子などその場にあわせて行動する姿は、この場を大切にしているというあり方を表現しているようでした。そして全体の空気感をさらに良いものへと変化させていく流れが感じられました。とはいえ、全ての学生が積極的になっている様子であったかというとそう見えない学生もおりました。そういった学生たちの様子がどのように変化していくのかとても興味深いものがありました。アーサーさん、ジムさん、トムトムさんそれぞれのファシリテーションや参加者への関わり方を学生たちも感受することができたと思います。楽しい時間はあっという間で、アンサンブルの終了後、ジムさんから今起きたことについての解説がありました。学生たちも興味深く、真剣に話を聞く姿が印象的でした。最後アーサーさんの話が途中で終わってしまったことはとても残念でした。またこのような機会がさらに続くことを祈っております。

 

文中、積極的に参加するように見えなかった学生なのですが、終了後の話を聞くと実はとても楽しく参加していたということがわかりました。感受することとその反応は、見るだけではわからないものです。。。

 

地域サポーター:中野 英行


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